イスタンブールの食 admin

僕たちがイスタンブールで最初に泊まったホテルは、新市街の繁華街のど真ん中。夜ともなれば周囲のバーやレストランから響いてくる重低音や、カラオケの音痴な歌声が寝つくことを許さない。深夜になってもなかなか気温が下がらないため、必然的に窓を開けてベッドに横たわることになり、周囲の喧騒に包まれたまま、寝返りを繰り返すことになります。
そんな環境においても良いことはあるもので、それは「食べ物に困らない」の一言につきます。

旧市街の一角のように、観光客ばかりが集ったホテル街と違って、ここはイスタンブールの地元民たちの集う場所。観光客ももちろんたくさん見かけますが、昼も夜も地元民が圧倒的多数です。
新市街は一様にレストランなどが高めで、マクドナルドやバーガーキング、KFCなどのアメリカ系ファストフード店から始まり、イタリア料理、ラーメン、お洒落なカフェも軒を連ねています。地元の人がどういう金銭感覚で来店するのか分からない高級レストランも多くあります。
でもこれは目抜き通りのイスティクラール通りに面したお店の話。大通りに背を向けて細い路地を入れば、ロカンタと呼ばれる大衆食堂や、ドネルケバブの店がいっぱい。一人あたり5リラ(約496円)も出せば、お腹いっぱい食べられること間違いなしです。

トルコの大衆食堂ではパンがタダで食べられるのが当たり前です。毎日のように通っていたロカンタでは、透明プラスチックの収納ボックスのような入れ物に、こぶし大に切ったパンが山盛りに詰まっていました。そしてこのパンの美味しいこと。地球の歩き方によれば、世界一だそうです。
15cmくらいの小さな皿に盛ってくれるおかずを、ひとり一皿か二皿とって、あとは食べ放題のパンを頂けば、それで十分満足出来ます。

ロカンタでは、店先にその日の料理が全部作り置きで並べられていて、美味しそうだと思ったものを指差しさえすれば注文完了。僕たちが行っていた安いロカンタでは、大体一皿1.5リラ(約149円)、高くても3リラ(約298円)なので、あまり値段を気にせずに気軽に注文出来ます。そんな訳だから、なかなか料理の名前を覚えられず、今まだ覚えているのは片手で数えられるくらい。
キョフテはハンバーグのようなもの、多くはトマトや揚げたジャガイモ、シシトウなどと一緒に脂っこいスープに浸った見栄えになって出てきます。ギュヴェッチは、ナスやズッキーニ、ジャガイモなどをトマトソースと一緒に壷焼きにしたもの。店によって美味しさが随分違います。
料理の名前を知っていても、店によって見栄えが全然違ったりして、期待通りのものが出てこないこともあります。一番いいのは、やはり店先の料理を見ながら、お店の人とカタコトの英語に身振り手振りを交えて、美味しい料理を教えてもらうこと。2日続けて同じ店に行けば、常連客のように扱ってくれます。

大衆食堂ではなく、レストランで食事をする場合は、前菜のメゼを食べておきたい。ギリシャ料理や中東の料理でも多く使われる、ヨーグルトでキュウリを和えたものや、パセリの香りが強い細切れの野菜サラダ、辛いトウガラシのペースト、ブドウの葉で具を巻いたドルマスなど、日本人の口に合う料理がたくさんあります。
キュウリのヨーグルト和えは、特に格別で、あちこちのレストランで毎回頼んでは堪能しました。

飲み物の定番はアイラン。甘味のないヨーグルトに、塩を入れてしょっぱくして飲みます。最初はこれが全然好きになれなくて、頼んでは残したものですが、トルコをぐるっと回っている間に、これ無しでは食事が出来ないほど大好きになりました。油の多いトルコ料理にピッタリで、ゴクゴク飲んでしまいます。なるべく市販のものではなく、塩分の少ない自家製ものがオススメです。
ビールなどのアルコール類は、大衆食堂では置いていません。観光客の行くレストランで頼むか、商店で買ってホテルで飲むのがほとんどでした。

ホテルなどで出る朝食は、やはり食べ放題のパン(焼き立て)と、チーズ、オリーブ、トマト、キュウリがほとんど。オリーブが朝食と言うのは、少し違和感がありましたが、他の食べ物が淡泊な味なので、ついついお代わりするほど食べてしまいます。
コーヒーはネスカフェがほとんど。そうじゃないと結構不味かったりします。お茶も本場ではありますが、一般的なホテルやレストランでは、黄色いリプトンが出てくることがほとんど。トルコ人はどちらもドサーッと怖いくらい砂糖を入れて飲みます。

地方に行けば各地で独特の料理がありますが、イスタンブールでは、こんな感じで朝から晩まで。毎日の食事が楽しみで堪りませんでした。町を歩けばとにかくたくさん食べ物屋があるので、観光に出かけても昼食に困るなんてことはありません。ドネルケバブと清涼飲料のセットで、5リラ(約496円)程度です。衛生管理も行き届いているほうで、トルコでの滞在中、お腹をこわしたことはありません。

人通りの多い通りには、大抵アイスクリーム売りがいます。ドンドゥルマと呼ばれる、伸びるトルコ風アイスクリームですが、実はあまり美味しくありません。しかも高い。僕たちはバーガーキングの0.75リラ(約74円)で食べられるソフトアイスクリームが激ウマで、こればっかり食べていました。

トルコ料理は世界三大料理のひとつに数えられていますが、少ない予算でも充分それを実感することが出来ます。
観光客やバックパッカーばかりのエリアは、同じものを頼んでも結構高め。現地人が通うお店が安くて美味しいのは、世界中どこの国も同じです。

Written on 14th 8月, 2008 by admin · No Comments »

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