名古屋から成田を経由して無事ロサンゼルス空港に到着。あまりウェルカムされない雰囲気の入国審査を経て、レンタカー会社のオフィスへ。この時点まで自分の英語力が不安で仕方なかったのですが、レンタカー会社のスタッフとやり取りしているうちに、だんだん自信が湧いてきます。東南アジアでたくさん遭遇したオーストラリア人の発音が聞き取れなくて、英語のヒアリングがダメだとばかり思っていました。
レンタカーオフィスで予約の確認をして、駐車場に向うとすでに別の人が座っています。どうやら同じ車を二重にあてがわれていた様子。その人を残してオフィスに戻ると、予約していたFord Focusの在庫がなく、無料でグレードアップしてChevrolet Imparaに。日本で運転していたRenault Luteciaと比べて大分大きな車なので、ただでさえ運転が大変です。しかもこの車はアラインメント出来ていないのか直進安定性がいまいち。後日カーナビの充電が出来ないことも発覚したので、Pontiac Grand Prixに再度変更してもらいました。今のところ快適で、毎日のドライブを楽しんでいます。
気がつくとロサンゼルスに到着してからもう1週間も経ってしまいました。
ロサンゼルスでは友人のノリコさんに会ったのが最大のイベント。それ以外はゲッティセンターをうろうろしたり、モーテルの近所で食事をしたり(念願のKrispy Kreme Doughnutsを食べました)してのんびりと、若干くたびれ気味に過ごしました。
3日後にはラスベガスへ移動。以前ラスベガスに来た時にショーを見て感動したので、今回も一番の目的はそれです。最もチケットがとりにくいと言われているシルク・ド・ソレイユの「O」は、評判通りチケットが取れません。そのままガイドブックで気になっていた、同じくシルク・ド・ソレイユの「Ka」を手配。
会場に着いてみると、なんだかおじ様おば様が多い。それもそのはず、その日はちょうどトヨタ自動車の会議か何かがあってトヨタロゴの着いた名札をぶら下げた人が行列を作っています。ラスベガスで会議なんて、さすが金の使い方が違います。
おじ様達に混じって観劇したのは、サーカスを超えた演劇的なパフォーマンスでした。上下左右にくるくる回転する舞台の仕掛けも然る事ながら、絶妙なライティングやアジア風の衣装、炎や花火を使った効果からシートに埋め込まれたスピーカーから流れてくる音楽まで、全体の演出がとても良くできている。素晴らしいのではなく、本当に良くできているという感じ。これまでに見たことのないタイプのショーでもあるので、ストーリーそのものよりも、裏方の努力とか演出家やデザイナーの才能に拍手を贈りたい。
パフォーマンスの技量は世界的に評価の高いシルク・ド・ソレイユなので申し分ないけど、もっとパフォーマンス自体のレベルの高さを見せても良かったのではないかと思います。全体の演出が個々のパフォーマンスを上回ってしまい、驚きが足りなかったように感じました。
今後このようなサーカスを演劇的に演出したショーがどのような進化を遂げるのかはとても興味があります。パフォーマーにはオリンピック出場経験のあるような新体操や器械体操の選手を、演出や音楽にはハリウッドやブロードウェイの才能を引っ張ってくると思うのですが、ショーとしての完成度を超えた時にはどこに行くのでしょうか。映画のように芸術として昇華されるにはまだまだ時間がかかるかも知れません。