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2008-04-092022-02-11

やっぱり時間が足りないローマ(1)

フィレンツェからローマまでの道中、少し寄り道をして斜塔で有名なピサに行ってきました。1時間くらい車を走らせると、畑と林が順番に現れてくるようなのどかな風景の中に、小さな町があります。町も小さければ、教会や斜塔も小さい。想像では広々とした芝生の向こうの方に高い斜塔が傾いて建っているという景色でしたが、実際はこぢんまりとした広場に、斜塔も申し訳なさそうなたたずまいです。

現在もまだ修復工事が続けられている斜塔は、最も傾いて見える角度から見ると、たしかに今にも倒れてきそうなほどの傾斜。地盤沈下を防ぐために基礎部分を補強したり、傾いている事で構造に負担がかかっている箇所の柱を差し替えたりして倒壊を防いでいるとの説明がされていました。小さな町にしては、驚くほどたくさんの観光客がやってきますが、誰もが斜塔を支えているように見えるポーズで写真を撮っていて、すこし恥ずかしそう。もちろん僕たちも撮りました。

それからローマまでさらに3時間半の道のり。途中で雨が降り出したこともあって、渋滞に巻き込まれ予定より遅い到着です。市内のホテルはどこも高め。やっと見つけたホテルは、古い城塞の塔を模したデザインの客室棟が売りですが、その最上階にあてがわれた部屋は窓が小さくて薄暗く、無線LANの電波もよく入らなくてがっかり。

ローマに着いて最初にすることは、飛行機のチケットの変更をすること。しばらく日本の旅行会社と交渉を続けていた、アイスランド行きの飛行機はブリティッシュ・エアウェイズのオペレーションが停止されたため、別のフライトに乗り換える事も出来ず、結局使えない事に。アイスランドではオーロラを観る事が目的だったので、代わりにフィンランドに行く事に変更して、その後のフライトの予約も全部変更しました。
ローマ市内は恐ろしいほどの渋滞と路上駐車で、空いていれば15分ほどで到着するはずの道のりも、1時間半かかるような状態です。もちろん到着しても駐車場所が見つからないので、周辺をぐるぐる回って適当な駐車場所を見つける必要があります。二重に路上駐車された道路が多い中で、5周めくらいで駐車場所が見つけられたのはラッキーでした。
現地のJALオフィスで手続きをお願いしている間に、フィンランド国内の乗り継ぎ便やホテルの手配もまとめて完了しました。これで安心して観光に集中できます。しかし何かと時間を使ってしまった事で、その日は何も観光できませんでした。

翌日、もう渋滞はこりごりなので、バスでヴァチカン市国へ行きました。公共交通機関は、地元の人の生活を垣間見る事が出来て楽しい体験ですが、同時にスリなどの被害に有る危険もあるので、気をつけなければなりません。僕たちが乗ったバスにもジプシーらしいグループが座っていて、要りもしない草花を押し付けようとしてきて迷惑。
サンピエトロ広場には、朝9時にも関わらず、広場を半周するほどの行列。僕たちは博物館が目的なので、城壁をぐるりと回った裏手の博物館入り口に向いますが、こちらもやはり行列。チケット売り場に着くまでに1時間くらい待ちました。

博物館で見たいものは、絵画館ピナコテーカとラファエロの間、そしてシスティーナ礼拝堂ですが、順路に従って歩くと、ギリシャ彫刻や中庭など総ての作品を見て回る事になります。そして、それはどれも1時間待っただけの甲斐があるものでした。
ピナコテーカにはフラ・アンジェリコの小品(小さ過ぎて埋没している)やラファエロが最後まで描く事が出来なかった「キリストの変容」、ラファエロの下絵をもとに作られたタペストリーなどを見る事が出来ます。多くの観光客はシスティーナに直行するためか、このエリアはあまり人が多くなくゆっくり作品を鑑賞できました。

ギリシャ彫刻の中には、やはり高校のアトリエで何度もデッサンした、ラオコーンやアポロ、ヘルメスの本物が勢ぞろい。作品に夢中になっていると、足下にある素晴らしいモザイク画などを見逃してしまいそうになります。室内や中庭の装飾も何度か修復を経ているとは言え、素晴らしい保存状態です。明らかにキリスト教とは無縁のギリシャやエジプトの彫刻などを見ていると、長年法王庁が収集してきたコレクションを展示する場所であることに気付き、ヴァチカンの力の大きさを感じずにはいられません。

数え切れないほどの彫刻、絵画、地図、壺、タペストリーなどに囲まれて歩き続けると、だんだん感覚がマヒしてきて、どこに良い作品があったかなど分からなくなり、ひとつひとつの作品の印象も薄れてきます。もうそろそろ大きな見どころがあってもいいんじゃないかと思いつつ、観光客の波に流されていたら、気がついたらラファエロの間にいました。
部屋を囲み込むように四面一杯に描かれた壁画と装飾は、凄い密度です。37歳の若さで亡くなったにも関わらずフィレンツェやローマだけでなく世界中に保存されている膨大な作品を残したラファエロですが、こんな巨大な作品をどうやったらすべて作る事ができるのか。人間業ではありません。

3 thoughts on “やっぱり時間が足りないローマ(1)”

  1. nakanosachiyo より:
    2008-04-09 05:51

    こうへいさん、ゆんじょんさん、すごくすごくおひさしぶりです。お元気そうでなによりです。
    (なぜかしばらくtabi blogサーバーがみれなくて、、、。今日久しぶりにつながってうれしいです!)
    いつのまにかもうヨーロッパにいらっしゃるんですね。ローマも春いっぱいですか?
    私は先週末、桜満開京都でお花見してきました。名所のはしごで今年の花見は悔いなしです。
    それではまたゆっくり、読んでいない旅記録みさせていただきます!
    いっぱいあるから楽しみです。

  2. Kohei より:
    2008-04-09 07:25

    nakanoさん、おひさしぶり!
    コメントありがとう。

    今は、スペインのマラガにいます。
    現在いる場所とブログの更新が1ヶ月くらいずれてしまっていて、ごちゃごちゃして分かりにくくなってしまっています。

    花見いいですねー。去年の今ごろは僕たちも京都にいました。ピンクの柔らかい色の桜が、雪のように舞っていたのを思い出します。

  3. Yunjeong より:
    2008-04-11 07:59

    nakanoさん、お久しぶりです。
    今年も東京マラソン、走りましたか?

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