アッシジを出たらイタリアの観光はお終い。後はパリに向ってただ車を走らせるだけです。
途中、ラスペッツィア、モナコ、アンチーブに立ち寄り、最後はパリまでの900kmを意地で走り抜けてきました。
ガイドブックによれば、ラスペッツィアはイタリア海軍の軍港として栄える町とのこと。なるほどジェノヴァ湾に臨む港には、大砲を空に向けて伸ばした、勇ましい軍艦の姿がちらほらしています。内陸側に山を登ったところにあるホテルに向う道路からは、アルプス山脈が遠くに霞んで見えます。
夜、ピッツァリアを探して中心部へ向う途中、相変わらず狭いのに激しく路上駐車が連なる道路で、別の車と接触してしまいました。相手の車のオーナーは、カフェの前の道路に半分以上はみ出して、ハザードも点けずに路上駐車して一服中。反対車線にはみ出してゆっくり追い越す途中で、向こうからやって来た対向車に気を使って早くハンドルを切り過ぎたようです。幸い僕たちの車はかすり傷程度でした。向こうの車のオーナーが慌てて出てきて、お互いの保険会社への報告書を作成する事になりました。
ヨーロッパの保険のすぐれているのは、状況報告書が言葉は違っても、保険会社間で共通のフォーマットになっていること。記入する内容がすぐに分かります。イタリア語の報告書に、僕が持っていたフランス語の報告書を翻訳代わりにして記入が済むと、握手を交わしてバイバイ。高速道路を走っていると、1日に1件は交通事故を見かけるイタリアならではなのか、日常茶飯事の様子です。
ジェノヴァ湾を左手に眺めながら、イタリアンリヴィエラを走り抜けて到着したモナコでは、港のカフェで昼食にサンドイッチを食べて、記念撮影をしただけ。F1の国だけあって、狭いのにやたらと車が多いのが印象的。
すぐに渋滞のひどいニース市内を抜けて、アンチーブにあるホテルにチェックインしました。
パリでは、久しぶりに韓国料理屋に食事に行きました。15区にあるMyung-Ka(名家)という店は、昔から何度もオーナーや名前が変わっていますが、常に韓国料理屋がある場所です。金曜日なのでひょっとしたら座れないかもと気を揉みつつ、駐車場を探してレストランの周りをぐるぐる。日本人の客も多いので、韓国語と日本語とフランス語が併記されたメニューを見て頼んだのは、サムギョプサルとネギチヂミ。テーブルにたくさん並べられた、頼めばお替わり可能なキムチやナムル、サンチュにくるんで食べる三枚肉の旨味に舌鼓。長時間のドライブの疲れも吹っ飛びました。