午後一杯をブルージュで観光していたおかげで、お腹が空く時間には、その日のホテルから100kmほど離れた場所にいました。最寄りの都市ゲントで町中をぐるぐる探し回って、ちょっとオシャレな中華料理屋で腹ごしらえ。宿に着いたのは夜も随分と更けてからになってしまいました。
アントワープはなぜか宿泊代が高めで、国境をオランダ側に渡って、ホテルがあるのかがいぶかしく感じられるほど何もない村、オッセンドレヒトに宿を確保しました。
ここオランダはもうフランス語が通じない所ですが、英語の通用率がとても高く、レセプションのおじさんは気さくに流暢な英語で応じてくれます。シャワートイレ共同ですが、とても清潔。物価は高いけど、ヨーロッパを北上すると衛生面ではとても安心して旅行できます。宿泊代に含まれている朝食も驚くほどリッチでした。基本的に朝食をしっかり摂る派の僕たちには、嬉しい限り。薫製のベーコンや半熟のゆで卵、チーズやパンの種類の豊富さが涙モノでした。
しっかり腹ごしらえをしたところで、アントワープへ向けて出発です。霧の中を行くこと1時間くらい。アントワープの中心、ノートルダム大寺院のある広場に到着しました。
この大寺院には、フランダースの犬で日本人にはおなじみのルーベンスの「キリストの降架」があり、日本人観光客が絶えません。広い聖堂内には、ルーベンスの他の作家の作品も展示されていて、親切にも日本語のパンフレットまでありました。地元の人でネロとパトラッシュの話を知っているひとは少ない。関連する唯一のモニュメントのベンチ(のような岩を切り出した記念碑)もトヨタ自動車が設置している。
アニメとは関係なく、ルーベンスは素晴らしかったし、大寺院の歴史や宗教画の見方(教会側の解釈のさせ方)など面白い資料もあって楽しめました。
大寺院を出たらお昼ご飯。歩き方で紹介されていた、美味しそうなランチ屋さんでパスタを注文。ボリュームが多くて、食べ切るのにひと苦労です。ビールもやはり美味く、毎日でも飲んでいたい気分。
モード博物館なるミュージアムが面白そうでしたが、残念ながら展示の狭間で閉館中。付属のブックストアも内容はいまいち。
その後、次の目的地のドイツ・ケルンへ向けて出発。1日の間に、2度も、何もイベントの無い国境を素通りしてドイツに入国しました。