その日のツアーは、Sさんが先に向ったイスラデペスカド(魚の島)で観光して、昼食、その後2日目のホステルへ行くと言うもの。僕たちを乗せたランクルは地平線の果てまで真っ白なウユニ塩湖の道なき道を突っ走ります。
到着したのは塩湖のほぼ中央に、やや唐突な感じで出来た島。昔インカの人々が植えたと言われるサボテンが林立し、辺り一帯を見渡せる丘に登る事が出来ます。
実際に登ってみると、岩がサンゴで出来ていることに気がつきます。過去にここが海の中だった証拠です。
丘の上へのハイキングは距離も高度差もそれほど無いのですが、標高が高いため行きが切れ切れ。ノエルからは40分で戻ってくるように言われているのですが、展望台となっている頂上などを見て回ると1時間半も経っていました。
ランクルに戻ると、サイモンとロッタはもう食事を始めていました。今日の昼食は、牛肉のステーキとキヌア、キュウリとトマトのサラダで、想像以上の美味しさ。キヌアがお米のような感覚でどんどんお腹に入っていきます。サイモンにとっては、少食だと思っていた日本人が次から次へとおかわりをするのが驚きだったらしく、呆気にとられて眺めていました。
食事が終ったらホステルのあるSan Juanへ向けて出発。
満たされた食欲と疲れのせいか、さきほどより寡黙なみんなを突然のトラブルが襲いかかります。塩湖を抜けてダートの道を走り出した途端に、タイヤがパンク。乗っている車がパンクしたのも、タイヤを交換する作業を手伝ったのも生まれて初めての体験でした。
ホステルに着いてみると、ここはガス給湯でホットシャワーが使える様子。前日水道の無い宿に宿泊した僕たちは大喜びですが、誰もガスを点火してくれなさそうなので、見慣れない給湯器と格闘。モトさんがマッチを使って点火してくれたので、全員がシャワーの恩恵にあずかることが出来ました。
シャワーは何時切れるとも知れないプロパンガスだし、たったひとつのシャワールームでしか使えないため、みんなでじゃんけんで順番を決めて使うことに。
ホステルの電気はジェネレーターで発電するため、午後7時からの2時間くらいしか使うことが出来ません。
温かいシャワーを浴びたら、温かいご飯です。夕食には前日の塩のホテルと似たような鶏のローストとライスが出ました。昼にたくさん食べたため、みな全部平らげることは出来ません。
食後にひとしきりお互いの国の言葉について会話した後、電気が消える時間になったため、みなそそくさと各自の部屋へ撤退し、翌朝に備えてベッドに潜り込みました。