ケルンに着いたのは、夕方7時ごろ。僕とゆんじょんは友人の家に泊まる予定で、その日の夕食は手料理のご馳走が待っていることになっていました。同行の和田さんももちろん一緒です。ベルギーからドイツへ国境を越えてすぐに渋滞に巻き込まれましたが、夕食の時間には間に合いました。和田さんは、初めて欧州に住んでいる人の家に上がり込むとあって、物珍しそうに部屋を観察していました。
集合住宅の最上階に位置する部屋の大きな窓からは、ケルンの街並みが遠くまで見通せます。幸いベルギーでひどかった霧もなく、ここケルンでは嘘のように晴れています。
友人宅に到着して、すぐにパンクが発覚。レンタカーの左後輪がつぶれていました。通常ならパンクセンサーが作動してコンソールで表示されるはずなのですが何もなかったし、運転していてもぜんぜん気がつきませんでした。でもタイヤはぺっちゃんこ。
早速24時間やっているというPeugeot Assistanceに電話して、状況を話すとタイヤのパンクはユーザーの負担で修理してくださいとのこと。翌朝には近所のタイヤショップで新しいタイヤに交換してもらいました。
さて、久しぶりの和食の手料理とドイツのチーズや豆料理などにほっとした夕食。ケルン地元産のいろいろのビールを飲み比べて、ドイツビールの奥の深さにすこし触れてみる。長らく会っていなかった友人との再会に、とめどなく湧き出る話題についつい時間が経つのを忘れてしまいます。インターネットもばっちり繋がるので、今のうちにやりたいことをやっておかなければと、翌日以降のホテルの確保やらルートのチェックやらに、あっという間に最終電車の時間になってしまいました。
同行の和田さんだけ郊外のホテルをとっていたので、急いで電車に乗らないとホテルにチェックインできなくなってしまいます。焦っていなくても、寒さでついつい急ぎ足になる夜道を、3人で駅まで歩きました。
駅の券売機は、おそらく世界一と言って良いほど複雑な手続きを必要とする代物。しかも2台あるうちの1台は故障中。英語表示にして表示されるがままに画面のタッチパネルを押してゆくと、なぜか列車のルート情報がプリントアウトされるだけで切符が買えません。
あれこれ試して、なんとか切符が買えましたが、今度は4つのプラットホームのどれに列車が到着するのかが分かりません。時刻表を見ると、同じ時間に行き先の違う列車が、別々のホームに到着するようです。列車を間違えたらとんでもない方向に行ってしまうので、ホームで待っている人に片っ端から訊ねますが、誰も分からない。
時刻表をなんとか読み解いたと同時に、ほぼ時間通りに列車が到着。慌ただしく乗り込んだ和田さんは去ってゆきました。
翌朝、ケルンの大聖堂(世界遺産のひとつです)のあるケルン中央駅で待ち合わせしました。列車に乗った後の話を聞いてみると、ホテルのある駅までは無事に到着したものの、ホテルの自動チェックインマシンで部屋の鍵の発行の仕方が分からずとても困ったとのこと。さらにはインターネットが無線LANで使えることを条件に探したにも関わらず、接続パスワードを知っているスタッフがいなかったため、使えなかったらしい。
なんともドタバタした1日でした。
大聖堂の最上部まで階段を上ったり、ライン川を遠くから眺めたり、ソーセージをビールと一緒に食べたりと、一連の観光を済ませたら次の目的地、オランダのアーネムに向ってまたもや出発です。