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2008-08-222022-02-11

セマーとバックギャモン(1)

再びバス移動。トルコでは国内を長距離バス路線が縦横無尽に繋いでいます。
今回向ったのは、コンヤ。首都のアンカラから真南に位置する比較的大きな街で、11世紀末に、十字軍によってセルジューク朝の首都だったニカイアが占拠されたことを受け、代わりに首都とされた時代もある、歴史の長い街です。

この街に観光客が来るのは、コンヤが首都として栄えていた時代に、この地で興ったイスラム神秘主義の一派、メヴレヴィー教団の創始者メヴラーナの墓があるからです。アタテュルク初代大統領(トルコ建国の父とされ、言語や社会基盤の西欧化・近代化を進め、現在もトルコ人に敬愛されて止まない)による宗教改革によって、メヴレヴィー教も世俗化されましたが、信者がいなくなることは無く、現在もコンヤを目指して集ってくる神秘主義者が少なからずいると言われています。
メヴレヴィー教団は白い衣装に帽子を被って、ぐるぐると回転しながら踊るセマーを行うことでも有名。僕たちは、このセマーを本場で見たくて、コンヤまでやって来たわけです。

コンヤのバスターミナルは、市内からドルムシュで1時間近くかかる、非常に離れた場所にあります。僕たちが目指すホテルが、ちょうど市内のドルムシュのコース沿いにあるので、迷わず乗り場に向います。ドルムシュは市民の足。外国から来る観光客が少ないのか、英語が通じず苦労します。何台目かで英語をちょっとだけ話せる運転手を見つけ、乗り込みました。

ホテルはやはり空部屋だらけでした。日本人バックパッカーも多く利用するというOtel Mevlanaの新館(少しだけ高い)に泊まることに決め、荷物を置いたら街に繰り出します。
真っ先に向ったのは、Selene Travel Agency。この旅行会社で、毎週三回、近くのレストランのステージを利用したセマーの公演を行っていると、ガイドブックに書かれていました。うまくいけば今日の公演に間に合うかも知れません。中に入ってみると、若い社員が一人いるだけ。英語が分かりそうなので、セマーの公演を見たいのだと告げると、シーズンオフのため観客が少なくて公演しないのだと言います。明日観客が集れば公演するかも知れないと言うので、また来ることにして立ち去りました。

夕食はホテルの近くで。ガイドブックにも紹介されているシファーというレストランに行きました。コンヤ名物のタンドゥルケバブ(脂っこい)も食べたし、ちょっと高めでもまあまあ満足の味。親しげに話しかけてくる店のオヤジに安心して、今日着いたばかりだなどと話していました。まだ観光マップを持っていないのならいい地図をあげるよと言われ、道の反対側にある観光案内所に連れて行かれるものだと思っていたら、着いたのは絨毯屋。
絨毯屋の店主とレストランのオヤジの二人して、日本人の友達がいるだの、日本では絶対買えない絨毯が安いだのと、何とかして商品を買わせようと必死です。確かに地図はもらったので、帰ろうとすると、突然機嫌が悪くなり出す。絵に描いたような押し売りです。押しの弱い日本人観光客ならここで小さな物でも買ってしまいそうですが、僕たちはそもそもそんなお金は無いし、土産物なぞ買って荷物を重くしたくない。機嫌の悪い店主を残して、ホテルに戻りました。トルコ人は皆いい人ばかりだと思っていたら、大間違いです。

翌日、観光案内所に行ってセマーの公演がないか聞いてみると、土曜日にメヴラーナ文化センターで行われるものを除いては、シーズンオフなので無いとの返事。土曜日まで待つのは、今後のスケジュールが大幅に狂ってしまうため、無理。このためだけに来たのに、残念でなりません。
この観光案内所で、日本人相手に案内をしているのがユジェル。彼の友人で、ツアーガイドになるための研修でコンヤに滞在していて、たまたまユジェルに会いに現れたアリ。二人揃って驚くほど流暢な、そして丁寧な日本語を使います。同じ大学で、素晴らしい日本人の教授から教わったとのこと。
セマーの情報を調べてもらったり、街の見どころを聞いたりしているうちに、すっかり仲良くなってしまった僕たち。夕食を一緒にする約束をして、それまで市内を観光することにしました。

公演の再確認のため、Selene Travel Agencyを再び訪れると、昨日の若者とそのボスが出迎えてくれました。やはり残念なことに公演は無いとの話。残念がる僕たちに、CDを1枚くれました。中にセマー公演のビデオが入っているからパソコンで見てくれと。昨日たった10分しか話していない僕たちが、戻ってくることを覚えておいてくれ、わざわざCDを焼いて待っていてくれるなんて、なんて優しいのでしょう。感激して何度もありがとうを伝え、別れました。

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