朝食はサラダとパン。今日はご両親と市内観光するので、またぞろたくさん食べさせられることを想定して、出来るだけお腹のコンディションを良くしておく必要があります。
まず、お父様が興味津々の中国国宝の展覧会の行われているソウル歴史博物館へ。そのあと、日本のニュースなどでも取り上げられていた、ソウルに過去存在した川を復活させた大事業が話題の清渓川路。さらに国立中央博物館で韓国の歴史と美術を勉強した後、伝統舞踊の見られるコリアハウス、さらにさらにソウル中心の南山にそびえる南山ソウルタワーで夜景観賞と、盛りだくさんのスケジュールです。今回が5度目のソウルにして、観光をしたのは過去に1回だけなので、出来るだけ僕を楽しませようと頑張ってくれたようです。
中国国宝展はオリンピックと万博を控えた中国が、張り切って国外にアピールしているのが十分すぎるほど伝わる、大量の展示物があります。1300年前の遺跡からの出土品を中心とした展示は非常に興味深いものですが、同時にとても疲れます。平日にも関わらず来場者が多いのも疲れる理由のひとつ。2時間ほどで見終わりましたが、僕たち夫婦だけであればここでギブアップするほど足が棒の状態。しかし次のスケジュールをこなす準備をするべく、博物館の近所でカルビタンで昼食。
お母様は納得していないようでしたが、その店のカルビタンはとても美味しいものでした。キムチのおかずも付いてくるので、カルビタンをご飯で食べるだけで十分満腹ですが、危うく他の料理も食べさせられそうになります。
そこから歩いて、清渓川路へ。当時のソウル市長の一大プロジェクトとして2年半で完成させられたものです。それまでは川の上空を走る高架道路に沿って、不衛生な物売りが何キロも軒を連ねていた場所に、見違えるような人工の渓流が作られています。風水的にも良いのかも知れません。違和感のあるシンボルオブジェを除けば、見晴らしも良く、きれいな水系を取り戻した大事業が評価を受けて、大統領候補になるほどソウル市民の人気を得たのも分かる気がします。
続いて中央博物館に訪れました。石器時代からの発掘物を始めとして、朝鮮半島の歴史上重要な発掘物を見学することが出来ます。国宝を含む文化財の展示もたくさんあり、書から絵画、立体作品や工芸品などを見られるのもこの博物館の特徴です。米軍基地後の広大な敷地に建てられた巨大な館内には、1日で見終えることは出来ないくらいの展示物があるので、今回は三分の一程度を見学したところで、閉館時間になってしまいました。
夕食前に食事をしようと言うお母様の意見を振りきって、コリアハウスへ。伝統舞踊のステージが開催されている場所で、建物自体も李氏朝鮮時代の王妃の居所を模しているとのこと。ステージが始まる直前に慌ただしく席に着きます。
生演奏を背景に、美女達が扇子や花を手に舞う伝統舞踊と書くと、喜び組を彷彿とさせますが、まさにそんな感じ。数人で舞う息の合った舞踊や声量のある歌手の独演(パンソリ)、伝統楽器の演奏から民俗楽器を奏でながら頭に付いたリボンをくるくる回すパフォーマンスまで、質の高い演目が続きます。ご両親によれば平均的な技量とのことですが、外国人である僕にとっては一箇所でまとめて迫力のあるパフォーマンスを見られるので大満足です。
その後南山ソウルタワーで夜景を見ながら、観光地にありがちなビュッフェ料理を頂いて、一日が終りました。
とても疲れて、僕たちはぐったりですが、ご両親は終始楽しそうでした。
続きは明日書くぞ!