ラオス航空でビエンチャンからハノイに飛んだのは2週間前。その後、ハノイを起点に北から南へ陸路をたどって移動してきました。今はベトナムの中部にある、旧市街が世界遺産として登録されているホイアンにいます。
数日間の滞在後、ニャチャン、ホーチミンシティへと向い、29日にカンボジアのシェムリアップへ向けてこの国を後にする予定です。
僕にとってベトナムは様々な意味で印象的な国です。フランスに植民地統治されていた時代の名残でフランス語の通じる率が高かったり、同じ旅行者としてフランス人に出会う事が多かったり。人々との思いがけない認識のズレ(ぼったくり?)や、親切に出会ったり。そして言葉に出来ないほどの暑さと湿気。何かとトラブルや驚かされることも多いのですが、世界一周を始めて以来、最も旅らしい旅をしている感覚があります。
ベトナムには日本と同様にツアー旅行会社がたくさんあります。全国にいくつもの店舗を持っている大きな会社から、ホテルの軒先を借りて商売しているこぢんまりとした会社まで。都市から都市へ移動するバスや、近郊の観光地へ日帰りで繰り出すためにもこのツアー旅行会社の助けが必要になります。自分で手配すると安くなるように思えるのですが、外国人料金が各方面でまかり通っているこの国では、むしろツアー旅行会社を通して定価で支払うほうが安くあがります。
僕たちもハノイ、フエ、ホイアン間の移動や、世界遺産のハロン湾、陸のハロン湾と呼ばれるほど景色の素晴らしいタムコック、フエでは近郊に散らばっている遺跡を巡るために、それぞれツアー旅行会社を使いました。
特に観光地を訪れるツアーでは、移動中の食事やボートの費用、観光地への入場料まで全て込みで精算できるのでおトク感があります。これらのツアー、英語を話すガイドさんが付いていることが一般的ですが、その質たるや本当にピンからキリまで。ハロン湾は、たくさんの有名な奇岩のある海をボートで訪れるツアーですが、その時のガイドは全く説明もせずに客と一緒にご飯を食べているだけ。他のボートが有名な岩の前で停まって乗客が写真を撮っていたりするのに、僕たちのボートは素通りしてきます。あえてそうしているのか、ボートの進むスピードも他のボートより遅いので、どんどん後から来るボートに抜かされていきます。どのボートもみな同じ時間で湾を回るので、結果的にたくさんの見どころを見ることが出来ないことになります。ガイドに抗議しても全く聞く耳持たず。
2箇所の鍾乳洞に入った時にも、ガイドブックに書いてあるハロン湾の伝説を説明するだけで(拙い英語なので時間だけはかかる)その他の説明はなしです。だいたいハロン湾の伝説はボートに乗っている間に説明できそうなものですが、わざわざ鍾乳洞に入って説明する意味が分かりません。結局僕たちは他のグループのガイドの説明を聞いていました。2つ目の洞窟にはガイドは入ろうともしません。そんな調子で、あまりに酷いので終始気分の悪い旅行になってしまいました。
それとは逆にタムコックのツアーやフエのツアーでは、ガイドが丁寧に説明もしてくれ、質問にも答えてくれるのでとても気分良く楽しめました。丁寧すぎて途中で飽きてしまうことも。
ツアー旅行会社が有名でも、現場で客と接するガイドの質がまちまちなので、ツアーが楽しめるかどうかは運次第です。
この後も何度かバスやツアーを使うことになりますが、毎回はらはらドキドキです。