久しぶりに劇場に入った。ハノイの水上人形劇場は「劇場」という言葉から想像できるほど広くもなければ、大きなロビーがあるわけでも無い。ここで毎日上演されている人形劇はこれまでに見た舞台のどれよりも遊び心にあふれ、無邪気に楽しめるものでした。
ハノイの暑さは尋常じゃない。ここに着いて3日目を過ぎるけど、毎日続く暑さと重たい湿気は日本の気象庁の不快指数では表現できないに違いない。街を歩き出して30分もすれば、体中から汗がどんどん出てきてあっという間にTシャツがべったり肌に張り付いてきます。歩けば歩くほど暑くなるが、旧市街の通りを埋め尽くす商店にクーラーなどあるはずもなく、大量に吐き出されるバイクの排気ガスがさらに気温を上げてゆく。
街の人々は放射冷却で暑さの静まる朝方に仕事をして、昼間はだらりと座り込んで動かない、夜になると再びバイクにまたがり街に繰り出すというのを繰り返しているようです。
昨日、そんな猛暑の中をハノイで最もオススメの観光名所と思われる水上人形劇場へと足を運びました。
早速チケットを買おうとするものの、2等の倍もする1等席しか空いていないと言う。どのみち1時間ほど待つだけだし明るいうちに近くのホアンキエム湖を見ておきたいと思って、売り場を離れようとすると2等でも売ると声を掛けられます。これも日本人観光客などがよく引っかけられるベトナム人の商売の仕方なのだなと思うけど、癪だしホアンキエム湖も見たいので次の上演時間までを湖の近くで過ごすことにしました。
しばらくして売り場に戻ると、今度は快く2等席のチケットを出してくれます。1階の待合室でしばらく待っていると、上演時間が迫ってきたようです。劇場スタッフの人たちが2階へと上がる階段の下に並んでチケットのもぎりを始めました。
ホールに入って席に着くと、薄暗いステージにベトナムの伝統的な瓦屋根の建物があり、その下に水が張ってありそこで演技が行われることが分かります。久しぶりにどきどきしてきました。
上演が始まると、まず11世紀から続くという人形劇の案内とステージ脇に並ぶ楽団の紹介がありました。
最初の演目は楽団による演奏の披露です。弦が1本しかない不思議な楽器「ダン・バウ(一弦琴)」がなんとも言えない音色を出します。弦のはじき方は日本の琴のようですが、テルミンとかノコギリをバイオリンの弓で引いたような音が出ます。その場であった解説によると、「昔は18に満たない女子に聞かせてはならない、なぜならダン・バウの魅力で演奏者に恋をしてしまい、結婚できなくなるからだ」と言われていたようです。
いよいよ人形が出てくると、会場が沸きます。人形は建物の中に隠れた人形使いたちが水の下に手を置いて操作しているようで、仕掛けはマリオネットなんですが、動きが圧倒的に面白い。ちょっとしたら壊れそうな危なっかしさと、水上でぶんぶん振り回される人形の持つ滑稽な表情とで、ちょっとしたことでも笑えます。
もともとは農民たちの気晴らしとして始まり、子供たちのためにハノイに劇場が作られたという話です。コミカルな人形によって描かれるストーリーは、農業や漁業に携わるベトナムの人々の生活や儀式を取り上げたもので、人間だけでなく水牛や魚、豹(?)、獅子舞、伝説上の生き物など多彩な人形によって表現されています。コミカルな中にも農業や自然に対するオマージュと受け取れる演目もあり、人と自然とが共存し、南北に広がる山と海を擁するベトナムならではの芸術なんだなと思いを馳せます。
人形の衣装や舞台の装飾もとても華やかで、(近くで見るとかなり雑な作りだけど)花火や大掛かりな仕掛けを使った演出もある。ガイドブックや観光局のパンフレットの冒頭に紹介されるだけあって、とても良くできたものでした。あっという間に1時間が過ぎてしまいました。もう一度1等席で見てみたいと思うほど。一人20000ドン(約154円)以上の価値のある時間でした。
それにしても、ダン・バウの音色は素晴らしい。あやうく演奏しているおばちゃんに恋をしそうになります。
おお、もうハノイですか。。。ベトナム料理いいですね~。
世界一周中の僕のイトコは、メキシコからグァテマラに入ったようです。
旅行ブログ見てると、自分も早く出かけたいです。。。
コメントありがとー。
ベトナム料理うまいよ。
でも暑さで倒れそう。
今日は昼ご飯に鳥つくねのブンチャーを食べてから気分が良くないので、ホテルの部屋でブログの更新。明日はハロン湾1日ツアーに行きます。
メキシコで行方不明にならなくてホッとしたね。URL何だたっけ?またチェックしたいと思います。
カレンダーを見ると分かる通り、来月はシェムリアップ経由でバンコクに戻ります。プーケット(本当はサムイ島に行くつもりだったけどエアアジアの接続の都合で変更)とアユタヤーにも行きます。一緒に行けるようがんばって家財を売り払ってください。