翌日早速、石灰棚に行ってみました。ただでさえ太陽が眩しいのに、真っ白な石灰棚に反射して、サングラスがなければ目を開けていることさえままならないような状態。モコモコと不思議な形に固まった石灰に包まれた山は、突如としてそこだけ雪が積っているかのようです。
白い固まりの上を登ってゆくと、途中で警備員が椅子に座っています。この位置から先は土足厳禁。ここまで履いてきたサンダルを脱いで素足で歩きますが、地面が固く凸凹しているので、足の裏が痛い。慣れるまでに少し時間がかかります。
歩いてゆくと、白い石灰棚に溜まった青い水が見えてきます。どうやら山の上から湧き出る温泉が石灰棚を伝って流れてくる途中で、棚の部分に溜まった水がミネラルのせいか青く見えるようです。僕たちの先を歩いている人たちは、多くは水着姿。そのまま石灰棚の温水に浸かって遊んでいます。水着を着てくれば良かった。
暑くても長袖、素肌を露出しないトルコ人達に交じって、露な水着姿でぶらぶらしているロシアや東欧からの観光客。全てが真っ白に輝く石灰を背景に、現実離れした風景です。
山の上からの景色も不思議。石灰棚のない場所は公園として整備されている途中で、植えられた木々が緑色に揺れています。石灰棚の部分だけ真っ白なモコモコしている。山の中腹にあって、ガイドブックなどの写真に良く使われている棚は、水が流れてこなくなったようで、すっかり枯れて草が生えていました。
頂上に到着すると、すぐそこがヒエラポリスの遺跡群です。石灰棚を眼下に眺めながら、ヒエラポリスの城門のあった場所まで歩き、そこから円形劇場跡へ行きました。円形劇場跡はステージを中心に同心円を描くすり鉢状の観客席の設えられた劇場。石造りの急斜面の観客席やレリーフの施されたステージはとてもキレイに保存・修復されています。手を叩くと、山びこのように反響してくる音響効果も確認出来ます。この円形劇場跡がヒエラポリスでもっとも保存状態の良い遺跡で、この他にも修復された遺跡が点在しています。いろいろ見て見たかったのですが、猛暑の中、足場の悪い遺跡を歩き回るのですっかり疲れてしまい、村に戻ってきました。
ホテルに戻る途中にあった小さなケバブ屋で昼食。ケバブも美味しいけど、ここで売っているアイランがウマイ。ゆんじょんは普段食事をしながら飲み物をあまり飲まないのですが、立て続けに四杯も飲んで、店のオバチャンも呆れ気味。
夜、翌朝出発のバスの予約を入れてから、レストランで食事しました。パムッカレは日本人と同様に韓国人の観光客も多いようで、村のあちこちで手書きの韓国語の看板を見かけます。このレストランも韓国語の看板があり、鶏チャーハンが美味しいとのこと。鶏チャーハンとサラダ、ビールで夕食です。ビールと良く合うなかなか美味しい味。時間が経つとともに集ってきた蚊から逃げるようにレストランを後にし、ホテルに戻りました。昼間の疲れとアルコールが程よく効いて、ぐっすり寝られました。
翌朝、来た時と同じドルムシュでデニズリまで戻り、バスターミナルからキュフタヤまで再び長距離バスでの移動です。