マチュピチュから戻ってクスコで1泊だけして、すぐにプーノ行きのバスに乗ることにしました。
バスはリマからクスコに来る時にも使ったCruz del Sur社のものです。予定通り7時半にタクシーでバスターミナルに着いたものの、8時に出発するはずのバスがない。
20人ほど他の乗客も待っていますが、8時を過ぎてもバスの来る気配がない。30分くらい遅れてもしかたないと決め込んでベンチに座っていますが、それでも事態が進展する気配がないので、係の人に聞いてみると10時の出発になるとのこと。ただ座っているだけでは暇を持て余すだけなので、近所の売店に行ってお菓子を買ってきたり、既に読んだ地球の歩き方のページを読み直したりして時間が過ぎるのを待ちました。
結局2時間遅れで到着したバスに、誰一人として文句を言うことなく慌ただしく乗り込み、バスは出発。バスガイドが遅刻の理由を説明してくれましたが、かいつまんで理解できたスペイン語によると、本来予定通りにターミナルまで来るはずのバスに、故障があって修理に時間がかかり遅れたとのこと。
バスはあまり見どころのない田舎道をどんどん飛ばしていきます。ところどころで牛や羊、アルパカなどを飼っている牧場が見える以外は、目に留まるものがない。鉄道に平行して走るパンアメリカンハイウェイをただひたすら走ります。
幸いシートの座り心地が良く、上映されるDVDも欧米人客の多いのを意識してか、ハリウッド映画が立て続けに2本。正午に出される昼食は、クラッカーとジュースという悲しい代物でしたが、待ち時間に買っておいたスナックを食べて空腹を満たしました。
Cruz del Surのバスは、前回リマからクスコへの移動でも同じですが、必ず車内でビンゴゲームをするようです。ゲームに勝つと帰りのチケットがもらえるとあって、現地人の多いクスコ行きのバスでは白熱していましたが、今回は現地人がほとんどいないうえ、僕たちを含めて旅行者はプーノからボリビアに抜けるルートを通るひとがほとんど。結果、勝った人も帰りのチケットをもらっても使えないので、白けた雰囲気でゲームが終りました。
ともかく2時間遅れで無事プーノに到着。この日はプーノの創立339年を祝うフィエスタが開催されています。町中の商店街などのグループでチームを組んで、リオのカーニバルさながらに踊りながら練り歩き、毎年の優勝チームを選考するらしい。地元のテレビ局が生中継するほど、町をあげてのお祭りのようですが、おばちゃんたちの音楽や踊りはどれも同じで、リオの華やかさには手も届かないのはご愛嬌。
町全体が音楽と踊りで深夜まで騒がしいため、なかなか寝つけませんでした。
ここプーノは、インカの創世記にまつわるありとあらゆる神や人物が現れたとされるティティカカ湖に面した町。湖に浮かぶ葦の浮島や大小の島を訪れるツアーが主なアトラクションです。高度3,855m、富士山頂より高い場所にあるとは思えないほどのんびりとした町、そして大きくてきれいな湖です。