ロスグラシアレスでたっぷりツアーを満喫した後、なぜか懐かしい感じのするプエルトナタレスを経由して、サンティアゴへ向うフライトに乗るため、プンタアレーナスへ戻りました。
もともとエルカラファテで予定していた数日を返上して、早めに戻ったので、プンタアレーナスからも近場のツアーへ出かけることにしました。
マゼラン海峡に接する港町として発展したプンタアレーナス。
海峡に生息するクジラやアシカなどを見に行くツアーがたくさんある中で、僕たちが選んだのは、マゼランペンギンが120,000羽営巣していると言われる、マグダレナ島ツアー。もっと近くにセトオトウェイという営巣地があり、そちらの方が有名なのですが、セトオトウェイは10,000羽なので、マグダレナ島はその12倍。ちなみにお値段は3倍強なので、ペンギンの数だけで計算すればとてもおトク。
午後4時に出発するフェリーに乗って2時間。遠くに見えていた小さな島が、近づくにつれて大きくなると島の上に点々と白い模様があるのが分かってきます。さらに近づくとゆらゆらと歩くペンギンの大群が見えてきました。
それにしても凄い数です。南北に長い楕円形をした平たい小さな島ですが、海岸沿いから灯台のあるてっぺんまでペンギンで覆われています。まるでペンギン畑。しかも豊作。
フェリーの中で流れていたDVDがつまらなくて、すっかり眠くなっていた僕たちも、ペンギンの群れを見て、突然元気が沸いてきました。我先にと下船して、ロープの張られたコースに沿って歩き始めます。
人間を恐がらないと言われているペンギンですが、あちこちで太い声で鳴いているのは、警戒しているからだそう。鳴いているペンギンもいれば、近くまでやってきては、ひょこひょことコースを横切るペンギンもいて、いろんな性格のやつがいるものです。
どのペンギンも巣作りのためツガイで、穴を掘って暮らしています。穴の中にはヒナがいる巣もあって、のぞくと茶色いふさふさの毛を付けた子供が鳴いていることも。
ペンギンの他にカモメのような海鳥の巣もたくさんあって、人が恐いからか親鳥が巣を離れてしまったため、卵が置き去りになっていたりします。
1時間の自由時間の間に、ペンギンの写真を撮りながら丘の上の灯台まで行って、ぐるりと戻ってくるころには、フェリーが汽笛を鳴らして早く戻るよう催促しています。同行したガイドも早く戻れと喧しいのですが、戻りもところどころで写真を撮りながら、ペンギンたちとの別れを惜しみつつフェリーに乗り込みました。
あっという間でしたが、ペンギンオンリーだったので、なんだか充実。ほのぼのとしたツアーでした。