ティティカカ湖のツアーの翌日、バスでボリビアにやってきました。
プーノのバスターミナルを出発したバスは、左にティティカカ湖、右に荒れ地を眺めながら、何事もなく国境の町ユングウーノまで到着。出入国審査のため、乗客全員がバスを降りて、ペルーとボリビア双方のイミグレーションオフィスで審査を受けます。
旅に出て3度目の歩いての越境です。両替商の前で停車したバスを降りると、やや強制的にボリビアの通貨、ボリビアーノへ両替をさせられます。レートが良くないと聞いていたので、残っていたペルーソルと10ドルだけ両替え。
その後ペルーの国境警察のオフィスでまず審査を受けるために炎天下で行列。5分もすると頭皮がひりひりしてくるほどの日光。図らずも帽子をバックパックの中に入れてしまったため、パスポートを帽子代わりに太陽を遮りつつ待ちます。
警察のスタンプを出国票にもらった後は、ペルーの出国審査へ。これまた炎天下を並ぶので、なんと効率が悪いことかと腹が立ってきます。しかもすぐ近くに停まっているバスから、ディーゼルの排気ガスがガンガン出てくるので、空気も悪くいらいらいらいら。
ようやくペルーを出国したら、国境をぶらぶら歩いて渡って、ボリビア側へ。ボリビアの入国審査を終えたら、再度バスに搭乗。バスは8km先のコパカバーナで乗客を降ろして去ってゆきます。
ここからは別のバスに乗り換えてボリビアの首都ラパスまで移動します。午後1時出発の予定が、予想通り30分ほど遅れて、マイクロバスがやってきました。マイクロバスは別の旅行会社のものですが、なかなかキレイ。きっとガタガタの道をボロボロのミニバスで行くのだろうと思っていたので、ちょっと安心。
荷物を積み込んで、シートに座ったら、再度出発です。
これまでリマからクスコ、クスコからプーノなど標高の高い山を何度か越えてきた僕たちにとっては、なんのことはないちょっとした丘越えくらいのつづら折りですが、同乗したスウェーデン人のおばちゃんがよほど車酔いするたちなのか、涙を流しつつ大騒ぎしています。その騒ぎが、あまりにも酷いのでバスもスピードを下げて走行。泣き咽ぶおばちゃんと心配そうな乗客と運転手22人を乗せたバスは、しばらくするとティティカカ湖をボートで渡るポイントに到着。
バスはバスで貨物船(といっても大きな筏にエンジンを付けたようなもの)に乗せられ、乗客はそれぞれ小型ボートで湖を渡ります。バスは今にも沈みそうで、離れて見ているとはらはらします。波が高くボートも大きく揺れている様子。これでまたボートで船酔いして、さらにまたバスで車酔いでは、きっと堪らないだろうなと思い、持っていた酔い止め薬のセンパアをおばちゃんにプレゼントしたら泣いて喜んでました。
ボートは揺れても、ものの3分で向こう岸に到着。バスの筏が波に流されて随分遠くに行っていたので、それを待つ間、公衆トイレへ。外見は町外れのトイレにふさわしい様子ですが、中はネパールでもお目にかかれないほど、汚い・臭い・水が出ないの三拍子揃ったトイレで、ボリビアの洗礼を受けました。しかも有料(1ボリビアーノ/約14円)。
やっと来たバスに乗り込み、さらに3時間半の旅です。少し疲れてぐったり寝ていると、気付かないうちにバスはラパスの郊外まで到着していました。窓側に座っていたゆんじょんは、後ろの席のオジサンが写真を撮るために窓を開けたり閉めたりを繰り返していて、落ち着けず眠れなかったそう。
ラパスの郊外は信号も少なく、道路も整備されていない割に、大量の自動車で大渋滞。全部がディーゼル車ではないかと思えるほど、排気ガスに咽をやられます。
渋滞を越えると、ラパスの街が見渡せる道路にやってきます。ラパスは高山に囲まれた盆地に出来た街であるため、ここから街の全体を眼下に見渡すことが出来ます。遠くには雪をかぶったイリマニ山(6,402m)の姿も見えます。
こうしてやってきたラパス。想像以上に、車も人も多い都会です。
見どころが少なくても、食べ物や酒が美味しそうなので期待していたのですが、到着した日から熱と下痢とで3日間寝込んでいたので、結局何も出来ず仕舞い。日曜日で閑散としたハエン通り(博物館やコロニアル時代の建物が残っていることで有名)を散歩しただけで、次なる目的地ウユニへ向けて今夜出発です。