今日は朝早くからカトマンズのトリブヴァン国際空港へ。空港に向ったのはマウンテンフライトに参加するためです。
マウンテンフライトはカトマンズから飛び立ち、ヒマラヤ山脈の南側をランタン連峰からサガルマタ(エベレスト山)あたりまで飛ぶ、「エベレストは見たいけど、体力ないもんねー」という、僕たちにぴったりのフライトです。
空港までラーズさんに車で送ってもらい、チェックインを済ませるとしばらくロビーで待たされました。ロビーと言っても不必要なほどたくさんの椅子が並べてあるだけの空間です。当然洒落た女声のアナウンスなどはなく、地上勤務のおじさんが声を張り上げて乗客をバスまで誘導しています。時間に正確さを欠くお国柄ですから、待っている人はみんなともかく声のするほうに集まって、自分のフライトではないかと心配そうな顔をしています。
程なくしてイエティエアーラインズ302便 マウンテン行き(ボーディングパスにそう書いてある)の搭乗時間。総勢13人がバスに乗り込み、ガタガタと揺られて飛行機の隣に向います。何やら操縦士らしき姿をした人が点検するのを待っていよいよ搭乗。
なかなか小奇麗なジェットプロペラ機です。シートも窓に合わせて見やすいように配置されています。窓ガラスの透明度もかなり高くご機嫌。乗客の数が少ないのは、窓側の席でないと山を見ることが出来ないため、席の取り合いにならないように配慮されてのことのよう。期待に胸を膨らませる13人を乗せて、いよいよ飛び立ちます・・・
と思ったら、滑走路の途中で止まってしまいました。いやな予感です。
十分な速度が出なかったのか、もう一度滑走路に向います。
二度目の挑戦をしますがやはり飛び立てず。滑走路を100mも走らないうちに止まってしまいました。結局もと来たルートを通って搭乗したエプロンまで戻っていきます。戻った僕たちは再びバスに詰め込まれ、いささか古ぼけた別の飛行機へ。早い時間に飛ばないと雲が出てきてしまうので、乗客もちょっと焦っていました。
三度目の正直で、ようやく飛び立つことが出来、飛行機はカトマンズの上空を旋回しながらぐんぐん上昇。雲の層をいくつか超えるとすぐに遠くにランタン連峰が見えてきました。さらに近づいていくと、神々しいヒマラヤが迫力をもって迫ってきました。
途中何度かフライトアテンダントさんが見えている山の説明などをしてくれつつ、コクピットからも前方を眺めつつ、飛行機はエベレストへ。古い機体なので窓が少し霞んでいます。新しい機体で飛べなかったのが悔やまれます。
飛行高度が6500メーターとのアナウンスがありました。上空から見下ろす形で山を見るのだと思っていたら、エベレストのほうがさらに2000メーターも高いです。最初は我先にと慌ただしくしていた乗客も、エベレストを過ぎUターンしてカトマンズに向う頃には、落ち着いてゆっくり窓の外を眺めています。1時間程度のフライトは無事終了。
最後に嫌がらせとも受け取れる、フライトナンバーと機長の名前の書かれたフライト証明書(?)とでも言うべきチベット風垂れ幕をそれぞれ受け取って、飛行機を降りました。
いやはやさすがエベレストです。麓からの眺めはまた迫力が数倍違うのだと思いますが、飛行機からでも十分圧倒されます。その高さも然る事ながら、年中降っている雪も積もることが出来ないくらい崖っぷちだらけです。登山家の凄さを思い知らされました。
ベースキャンプまでなら素人でもなんとかトレッキング出来るようなので、今度ネパールに来た時にはぜひ麓から見上げてみたいと思いました。とりあえず見るべきものを見れたので、心置きなくネパールを後に出来そうです。
ちなみにこのマウンテンフライト、山が見えなかった場合は全額返金してくれると言う、おトクなのかいい加減なのかよく分からない仕組みです。体力や時間が不足している方にはオススメです。
すごい〜! 感動だよ〜!!
なんか有り難いもんみせてもらいましたって感じです。
でも、臨機応変というか、いい加減というか……
無事に戻って来れてよかった。
チベット風垂れ帯ってどんなのですか?
見てみたいなあ。
コメントありがとう。
チベット風垂れ幕は、緑色の画用紙が棒にくっつけてあるもので、棒の端に糸で作った飾りがぶら下がっています。
持ち運ぶにも不便だし、画用紙がくしゃくしゃになってしまうので、捨てちゃいました。わはは。(写真撮っておけばよかったなー)