モアイ以外で、日本人旅行者がイースター島を訪れる目的はマグロです。
日々の収穫次第なので毎日とはいきませんが、かなり頻繁に小さなマグロ漁船から港へ水揚げされています。漁港の近くにある日本人宿(情報ノートやガイドブックなどで評判になり、日本人が多く泊まる宿)に投宿し、数人のグループで水揚げ直後のマグロを一尾丸々買うのが、正しい入手方法。でも一尾30kg近くあるので、毎日マグロばかり食べる覚悟をするか、10人くらいのグループじゃないとなかなか実現できません。
僕たちの泊まった宿には他に日本人がいませんでした。港に近いミヒノアというゲストハウスに日本人が6人宿泊しているのを確認。翌朝市場のマグロをグループで買うことになっていると言うので、それに便乗させてもらうことにしました。
日が沈むのは10時ごろ。その時間から、皆が慣れた手つきで切り身をさばき始めます。僕たちはご飯を炊く係。数日前に鍋を真っ黒に焦がした失敗を反省して、ご飯を美味しく鍋で炊く方法をネットで調べておいたのが役立ちました。
最初は大きな肉の塊のようだったマグロが、3人がかりで刺身で食べられるサイズに切られて皿に盛りつけられてゆきます。刺身の他にステーキやセビーチェの準備が出来て、ご飯が炊き上がったら夕食の時間。気味が悪いくらいに大量の刺身を前に、全員が一斉に箸を動かします。
醤油もワサビも(とても高いけど)島で売っています。ご飯もうまく炊き上がって好評。がつがつ食べました。
島の昼間は日が燦々と差すことが多いので、ミネラルウォーターが欠かせませんが、それでも足りない時には村の真ん中にあるアイスクリーム屋さんが味方です。
おばあちゃん一人で切り盛りする店は、毎日オープンするわけではなく、その日の気分かアイスの出来加減で、開店時間なども変化する様子。僕たちは3度目にしてようやく開店しているタイミングに出会うことが出来ました。トロピカルフルーツのフレーバーを中心としたアイスクリームは、味はそこそこでも島の澄んだ空気と暑い太陽が最高の環境を作っているので、とても楽しめます。
僕たちが食べたココナッツ、ピスタチオ、マンゴ、グアバのフレーバーは、どれも日本ではあり得ないほど大盛りですが、食べ足りないと感じるほど美味。
念願のマグロをお腹いっぱいに食べて、アイスクリームも美味しかった。もうイースター島で思い残すことなしです。