エルパソに泊まっている間に、お隣の国メキシコに少しだけ入ってみました。
エルパソはテキサス州の最北西端、メキシコのファレスという町と国境を挟んで隣り合わせの都市です。車で国境の橋の袂まで行き駐車すると、それ以降は徒歩で橋を渡れます。車でも入国できますが、出入国審査のために大渋滞しているので、徒歩の方が良いらしい。
橋の通行料を35セント払って、パスポートのチェックも荷物のチェックもなく素通りでメキシコ国内へ。川一本挟んだだけなのに、待ちの雰囲気はエルパソとは大きく変化します。当然ながら看板や道路の標示はみなスペイン語に、建物も急に安普請なものが増え、町の人々の身なりや目付きもいささかアヤシイ感じがします。若い女性の眉毛の形が不自然。商売をしている人々の客寄せが、東南アジアのそれを彷彿とさせ少し懐かしく感じます。街の中を歩いてみると、トウガラシや骸骨の人形などメキシコらしいものがちらほら。
歩きながら見つけた博物館でファレスの歴史に関する展示と地元のアーティストの作品展を観ました。有名な作家かどうか分かりませんが、パステルや水彩で書かれた作品は、宗教や儀式をテーマとしたドロドロしたものから、人々の生活を描いたものまで様々です。どこかユーモアを感じる柔らかいタッチもメキシコらしさなのかも知れません。
結局メキシコに入ったものの、昼ご飯を食べて散歩をしたくらいでした。アメリカに戻る時にはもと来た橋の反対側の歩道を歩きます。今度はひとり30セント。メキシコへの入国ではノーチェックだったのに反して、アメリカに入国する時には30分ほど並んで順番を待つほど厳しい審査。メキシコで買ったものや持ち込む荷物をいちいちチェックしているようでした。入国を拒否されたのか、メキシコ側に歩いて戻っていく人の姿もあります。
少しドキドキしましたが、無事入国。予想していたよりもして翌日行く予定だったホワイトサンズに夕焼けを見に車を飛ばします。