エジプトでの列車の乗り降りは、命がけです。
アスワンからルクソールまで3時間半。なぜか韓国人だらけの車内で、あまり落ち着かない時間を過ごした後、列車から降りようとすると、まだ誰も下車していないにも関わらず、乗車する人が出入り口に殺到してきました。
カイロの地下鉄に乗った時にも同じような経験をしましたが、エジプトでは乗る人も降りる人も、お互いのことはお構いなしに、必死で突っ込んで行きます。結果、出入り口は乗る人と降りる人とが正面からぶつかってスクラム状態になり、小さな子供の一人二人圧迫死してもおかしくないような、混沌が繰り広げられます。
遠慮していては、本当に出入り口を通過できないので、とにかく他人のことは構わず、思いっきり体重を前にかけて突っ込んで行くしかありません。身軽だった地下鉄ならともかく、ルクソールではバックパックを始めとした旅行の荷物を全部持っていたので、その重さを利用して前にあるものを全部跳ね飛ばすつもりで突撃しました。
幸い僕たちはこの状態を予測して、早めに下車の準備をしていたのですぐに降りられましたが、ゆっくりしていた韓国人観光客たちは、大変な思いをしたに違いありません。