ニュージーランドに到着しました。日本との時差が少なくなると、何だか日本に近づいてきた気がします。
ここニュージーランドで、僕たちはキャンピングカーの旅をすることに決めました。ニュージーランドもキャンピングカーも初めての体験。なかなか決断がつきませんでしたが、今回やらなければ次の機会はそう滅多にないだろうと思って、思い切ってネットで予約。
公共交通機関があまり発達していない国なので、どうしてもレンタカーでの移動が中心になります。レンタカーを借りて、ホテルを点々とするよりは、金銭的なメリットも大きいですが、まとめて支払う金額が高額なだけに、Submitボタンをクリックするのもちょっと緊張しました。
空港に迎えに来てくれるの友人のアベ君。その彼に渡そうと思ってシンガポールで買ったお土産を、シドニー到着の際に検疫で取り上げられてしまったので、シドニー空港で再びお土産を購入。何が好きかよく分からないので、いろいろ悩んだ揚げ句、蜂蜜を選びました。「ニュージーランドに行くんだけど検疫に引っかからないよね」と3人の店員に確認して、絶対大丈夫だと言うので信じて購入。
そのお土産もまた、オークランド空港で取り上げられてしまいました。
空港で待っていると、懐かしい顔がやって来ました。
2002年にフランスから日本に戻り、最初に就職した会社とその次の会社で、続けて同僚だった彼は、数年前から、ここオークランドに住んでいます。羊にまみれた牧場主のようになっているだろうかなどと、ゆんじょんと想像を膨らましていましたが、ぜんぜん日本にいた時と変わりありません。
市内のYMCAホステルまで送ってもらい、荷物を置いて一緒に夕食に行きました。これと言ってニュージーランド独特の料理みたいなものは無いと言うので、僕たちの好きなタイ料理のお店へ。
タイ料理と言っても、ちょっとお洒落な雰囲気です。ニュージーランドやオーストラリアには、こういったアジアの料理を現地風にフュージョンしたレストランがたくさんあるらしい。そう言えば、同じく移民の多いカナダも外国料理のレストランがとても多かったような気がします。
グリーンカレー、エビとインゲン豆の炒め物、ソーセージのスパイシーサラダ、僕たちが大好きなカオニャオ(もち米)を3人で分けて食べました。久しぶりに食べる辛い料理が、新鮮な味わいです。
アベ君と別れてホステルに戻り、無線LANのある共同のキッチンラウンジへ。値段は予算ぎりぎりですが、ネットに無料接続出来ると書かれていたのでここを選んだのですが、接続速度がとっても遅い。ホテル内から繋げられる無線LANはひとつしかなく、そのひとつがネパール人もびっくりなくらい遅いのです。よくよく調べてみると、ダイヤルアップで繋がっているらしく、それをラウンジにいる10人くらいが同時に共有している状態。
これ以降ニュージーランドの旅で、幾度となく経験するネットの遅さ。ヨーロッパのマクドナルドのように無料で無線接続を提供している場所は無いに等しいし、お金を出して繋いだとしてもとても遅い。僕たちのようにネット依存率の高い旅行者には、辛い国です。
オークランドは、驚くほどアジア人の多い街です。街の中心部の繁華街を歩いていると、通りすぎる人がほとんどアジア系。ここはチャイナタウンなのかと思えるほど。現代の移民が牧畜や農業を中心とした地方へ移住することは少なく、大多数が都市部に留まることを考えれば、アジアに近い移民国家の当然の成り行きなのかも知れません。
3日目に、友人宅に遊びに行くことになりました。Halfmoon Bayという美しい名前の町へ向うため、僕たちは朝からバックパック背負って港からフェリーで移動。海面を、エンジンを鳴らしながら走る小さなフェリーからの景色が素晴らしい。
街の中心部にあるオークランドスカイタワーなどの背の高いビル群が見えていたかと思うと、噴火口跡らしき小山が連なる風景が続き、上空をパラモーターで飛ぶ人の姿が見えます。あちこちに見える噴火口跡は、この国が火山地帯の上に出来上がっていることを思い出させてくれます。海面には、ヨットやクルーザーが驚くほどたくさん係留してあります。人口に対するヨット所有率世界一のオークランドならではの風景でしょう。