強い味方、ポーランド人のヤリックが安く交渉してくれた宿ですが、その夜から早速トラブルが続出でした。見た目はそこそこ清潔できちんとメンテナンスされていそうな部屋ですが、ダハブとは比べ物にならないくらい寒さにも関わらず、暖房が効かない。セントラルヒーティングのラジエーターの下半分は熱いのに、上半分が冷たいままなのです。そのせいで全然部屋が暖まらなくて凍えそうなくらい。シャワーも中途半端に温かいだけ。
ワディムーサの前に滞在していたエジプトのダハブの水道水は、紅海の海水が混じっている地下水を汲み上げているため塩分が含まれています。そのため、味が塩っぽいだけでなく、シャワーを浴びてもべたべたするし、洗濯しようものなら塩のシミが残ってしまう。そんなシャワーを何日も浴びていたので、ようやく普通の水道水でシャワーが浴びれると大喜びで、温水がしっかり熱いかどうかも確認せずに、勢いシャワーに飛び込んでしまいました。そしたらいつまでたっても熱くならず、全然温まらないのでシャワーを断念。
寒さで震えながら怒ってフロントで文句を言ったら、ホテル中の従業員が総出であちこちをチェックし出しました。結局動いていなかったヒーターは直したものの、シャワーはぬるいまま。マネージャーのイシャムは申し訳なさそうに当日の宿泊代は要らないと言い、その日はシャワーを浴びずに寝ましたが、翌日には宿を変える決心をしていました。
エジプト人ならそんなことはオレの責任じゃないとばかりに、何も対処してくれない上に、きちんと金だけは取るようなところがありますが、ヨルダン人は少しモラルが高いようです。結局翌朝もシャワーが出ない事がわかると、近所の少しランクの高いホテルに掛けあって、同じ16JDで宿泊できるように計らってくれました。
ワディムーサのピースウェイホテルは、値段も安いし人はとても誠実なのですが、設備に問題があるようです。イシャムは出来るだけ早く全ての部屋のシャワーと暖房をチェックして、修理すると言っていたので、そのうちにもっと良いホテルに変わるのかも知れません。