国家予算の40%を諸外国からの援助で賄っているネパールですが、カトマンズではそれほど気にならない貧困も、山を登ると通りすがる村々で目に留まるようになります。
汚れた服を着たままさらに畑で泥だらけになっている子供や、5時ごろから家の手伝いに畑や台所(家の外にある)で水仕事をする子供。電気が通っていない村や、水道水さえトラックで運んだり山道を上り下りしなければ手に入らない民家など、風光明媚な自然に観光客が集まる反面、人々の生活はまだ文化的とは言えない状態であることが分かって切ない気持ちになります。
またカトマンズは盆地にあるうえに排気ガスなどの汚染がひどく、車やバイクのクラクションが響いていて、都会と言えどもとても人が住むような環境では無いように思えてきます。
昨日泊まったホテルでは、たまたまHANDICAP INTERNATIONALという国際的に障害者支援活動をしているNPOの、ネパールでの総会が行われていました。ネパールでは山間部の衛生環境や医療環境の悪さから、障害をもって産まれてくる子供が全体の10%程度に上り、また都市部でも障害者に対する援助は不十分かつ習慣や宗教の面からも社会に適合できなくなる事が多いと知らされました。
HANDICAP INTERNATIONALのような支援は日本からもたくさんあるそうですが、支援金が目的通りの貧困層へ届いているケースはまだまだ少なく、現地の組織と協力して支援を続けている団体が、少ない数ながら地道に活動の実績を上げているそうです。
もともとこういった社会問題への意識は薄いほうだと思っていましたが、いろいろと考えさせられます。
そんな中でも特に田舎の子供たちはたくましく生活していて、外国人である僕らが通ると「ナマステー!」と声をかけてくれたり、写真に写りたがって集まってきたりし嬉しくなってきます。