今日はゆんじょんの親戚のお姉さんのいる深圳へやってきました。香港の尖沙咀(チムシャツイ)から鉄道で40分ほど。中点の羅湖(ローウー)駅に着くと香港の出国検査と中国の入国検査があり、気軽に中国へ入国できます。香港人や中国人もたくさん行き来しているようです。
もっともゆんじょんはビザが必要なので、旅行代理店で代理申請を依頼するなど準備を進めていました。
深圳は香港との国境に接しているのと、大規模の工業地帯のある広州や東莞とも近接していることから、急激な発展を遂げている都市です。物価も建物も香港に負けず劣らず高い。あと10年もすれば今の香港と同じようになりそうです。
無事に入国できたらタクシーでホテルへ。タクシーが初乗り12.5人民元(約193円)で、ホテルの一泊は288人民元(約4453円)安い物価を期待した中国ですが、深圳はとても高い。でもホテルの部屋に着いてびっくり。これまでゲストハウスを渡り歩いてきたからか、タオルがたくさんあることや歯ブラシなどのアメニティが付いていること、スリッパがあることなどに感激します。やっぱりホテルっていいなぁと思います。香港のゲストハウスと比べると格段に安い気がしてくる。
親戚のお姉さんと韓国料理を食べてから、錦繍中華というテーマパークに行ってきました。
錦繍中華は、中国各地の観光名所を約15分の1サイズのミニチュアで再現しているところ。お姉さんに勧められて行くことにしたのですが、どうせ大したことないだろうと期待値ゼロで訪れました。しかも雨が降り続いているので、傘をさしながらでは疲れてテンションも低め。
地下鉄を降りて入り口に向いますが、なにしろ英語の表記が全くないのでどこが入り口かもはっきりしません。ここは錦繍中華と中華民俗文化村というふたつのテーマパークが合体したとガイドブックで読んでいたので、とりあえず中華民俗文化村と書かれている入り口にて身振り手振りでチケットを買って、入場。モギリのおばちゃんがくれた公園の地図も全部中国語なので、よく分からぬまま歩き始めると、少しずつ目的のミニチュアらしきものが見えてきました。ミニチュアとは言えないような巨大なチベット仏教寺院の張りぼてを見つけて、予想通りのがっかり度合いにがっくり。
ひとつひとつ眺めていては時間が足りなくなりそうなので、建物の中も見ずに素通りです。次は大型のステージのようなものを見つけました。仕掛け舞台の大きさには、さすが中国と思わせられるものの素通り。そんな感じでどんどん飛ばしていく僕たちの行く先に細かな造作のミニチュアの町が見えてきました。実はそれまで見ていたのは、民俗文化村のエリアで錦繍中華では無かったのです。
次から次へと現れるミニチュアの町や遺跡に、ついつい心躍らせながら公園内をひと巡り。気がついたら辺りは暗くなりかける時間で、疲れた足も降り注ぐ雨もなんのその、分からない公園マップを駆使しながら思う存分楽しんだのでした。
ミニチュアは各地の遺跡や自然景勝地から、北京の故宮、万里の長城はもちろんのこと、内モンゴルのゲルやチベットのラサ、台湾島など、ちょっと物議を醸しそうなものまで網羅されています。
さほど丁寧に作られた感じはないものの、周りに植えられた盆栽風の木々や岩、川などと相まって十分実物を彷彿とさせるリアリティがあります(実物は見たことないけど)。陶器で作られた人形が倒れていたり、首がなかったり、ペットボトルが所々に落ちているのは、オリンピックに向けてマナー向上に躍起になっている中央の政策もまだ十分地方までは浸透していない模様。
すべてのミニチュアが正確に1/15で再現されていないとしても(万里の長城なんて本気で再現したら大変な規模になりそう)中国の遺跡や文化遺産の規模が計り知れないものであることが分かりました。今回の中国は広州の手間まででおしまいですが、ぜひ次回アジアを訪れる際には、中国国内を隅々まで見てみたいと思いました。
錦繍中華に行って中国旅行したつもりになれば、中国はスキップしてもいいかなとも思っていたのですが、逆に絶対旅行しなければと思う結果になってしまいました。
日本からのビジネス客も多い深圳。出張などで立ち寄った際には、ぜひ錦繍中華がおすすめです。