ツアーが解散したので、再び集会場まで戻ってきました。ここで3時15分からコンサートが開かれます。マオリ古来の歓迎の儀式、歌やダンスなどを観られます。
まだ入場者が少ないので、一番前の席に陣取って待っていました。始まる時間にはざっと100人くらいは観客が集っていました。
出演者を代表するオバチャンが、最初にこの集会場にやって来た観客たちを歓迎するための儀式を行うと言います。全員に対して儀式をする事は出来ないので、観客の代表として僕が選ばれました。
えっ?と思っているうちに、ステージの前に連れていかれて観客に挨拶。ステージ側から見ると、カメラを構えたゆんじょんだけがやたらと興奮して喜んでいるのが見えます。
ポウフィリと言うこの儀式は、他部族の訪問を歓迎するとともに、相手が友好的であるかどうかを見極めるために実際に行われていたもの。本来はマラエ(集会場)に入る前にやりますが、今日は雨が降っているので部屋の中で行われます。
太った裸のニイチャンが、踊りながらステージから降りてきて、目をむいたり舌を出したりしながら迫力のあるダンスを見せてくれます。僕の前の床の上に贈り物として葉っぱを置くので、それを相手を見ながら拾い上げると、マラエへの入室を許されるとか。
そしてステージに上がり、二人の戦士と鼻同士を2回くっつける挨拶をして、儀式の終わり。ちょっと恥ずかしいし、踊った後のニイチャンは汗だく。でも他では出来ない、面白い体験でした。
その後1時間ほどのステージは、ラグビーのオールブラックスが試合前にやる戦闘の踊り「ハカ」や、声量があって気持ちの良いメロディーの歌や踊り、こぶし大の白い玉をつかって踊るポイダンスなどが次々と披露され、とても楽しいものでした。東南アジアの国で民族音楽やダンスのショーを見ると、ぜんぜんやる気が見えず、がっかりしてしまう事も多いのですが、テ・プイアのショーは演者が皆真剣で、その気迫が伝わってきます。
最初はどうなる事かと思いましたが、最後はとても満足出来たテ・プイアでした。
その後、キャンピングカーの中で水着に着替え、ポリネシアンスパへ行きました。
ここはちゃんと薬効のある温泉として世界的にも評価が高い場所らしく、湯治目的のお年寄りの人もたくさん。大人用とファミリー用とで施設が分かれているのもありがたい。ゆっくりしたいのに、子供があちこちではしゃぎ回っていて落ち着かないなんて事はありません。日本の温泉と違って裸では無く、水着を着たままお湯に入ります。
お湯の温度が37〜41度で、日本の温泉に慣れた僕たちにはちょっと物足りない感じ。でも、ロトルア湖に面して岩風呂風に作られた温泉につかっていると、じわじわと疲れが取れてくるのが分かります。
この温泉にはいろんな国からひとが集ってきて、寛ぎ方も人それぞれ。中国人は団体で、周りに構わずお湯に浮かんだり、泳いだり、大声で話したり。ヨーロッパから来たと思われる欧米人は、夫婦で暖まる事より、ロトルア湖の景色を眺めるほうが目的のよう。日本人は、僕も含めて泉質の違う温泉を行ったり来たりして、自分に合ったお湯を探している様子。地元に住んでいる様子の韓国人のおばあちゃんは、お湯に浸かってじっと座ったまま目を閉じています。
雨は降ったり止んだりを繰り返していますが、小雨なら屋外の温泉でも気になりません。久しぶりの暖かいお風呂。のぼせそうになるまで満喫してきました。