深圳から香港へ戻っても雨続きの天気。傘をデイバッグに入れて、街歩きをしました。
ゲストハウスがあるのは、香港の九龍半島側の尖沙咀です。映画やテレビでおなじみの、競り建つ建物の間にネオンや看板がひしめき、ダブルデッカーのバスが歩道から溢れる人々をかすめるように通り抜けてゆく光景が見られるのが、このエリアです。
九龍を代表する建物だった九龍城はすでに過去のものです。跡地には現代的な公園が作られていて、過去の面影を残すのは南側に広がる昔ながらの商業地帯(美味しいレストランが集中している)と樹齢200年の巨木だけ。皮肉なのは、新しくコンクリートで囲まれた巨木が先日の豪雨の間に半分ほど倒れてしまったこと。原因は暴風よりもコンクリートとのことで、整備されすぎるのも問題ですね。
九龍エリアとはまったく異る様相の香港島。100万ドルの夜景の眺められるヴィクトリアピークや高層ビルが密集するビジネス街やショッピングエリアが広がっています。
おしゃれなレストランやギャラリーが点在するのもこの一角。香港のアートシーンを垣間見てみようと足を運びました。途中、地元のビジネスマン達がお昼ご飯を食べるような麺料理屋に潜入。観光客相手の店ばかりの尖沙咀とは違って地元の人々によってふるいにかけられた安くて美味しいランチにハッとする思いがします。SOHOと呼ばれるその地域も広くはないので、お土産としては手が届かない金額の小奇麗な小物に囲まれた店をいくつか冷やかした後は、見るものが無くなります。中環から山に向って延びるヒルサイドエスカレーターを登り詰めてくたびれた後は、野菜ジュースの店のクーラーの効いたフロアで一休み。
その後、アートギャラリーをいくつか横目に見ながら、本屋をはしご。今回の旅行では、各国で必ず本屋に立ち寄って地元で出版されたデザインやアート関連の本を買うことにしています。香港は東京と肩を並べるほどのデザイン都市であるうえ、出版会社も本屋も多いのでついつい買いすぎてしまいがちです。いくつか目ぼしい本の中から、どうしても今回を逃すと購入できないであろうと思われるものをピックアップしてゲット。後日訪れた香港藝術中心のミュージアムショップで買った本と合わせて、ちょっとした小包程度の量になってしまいました。
夜、ヴィクトリアピークに登ってみると、霞のかかった下界のネオンやビルの明りが幻想的な景色を見せてくれました。
さて、膨大な数のブランドショップをかかえるショッピングモールをぶらぶらしたり、ゆんじょんが美容院で数ヶ月ぶりに髪を整えたりの毎日に飽きたら、予定通りマカオへ向けて出発です。