ホワイトサンズは、ニューメキシコ州の南部に713キロ平米で広がる巨大な砂漠。サハラ砂漠のような茶色い砂ではなく、石灰の砕けた砂なので真っ白な砂漠です。Google Earthで見てみるとその白さが分かります。
白い砂で有名なホワイトサンズは、同時に軍のミサイル実験施設としても有名で、公園として整備されているのは南側の4割程度。過去に長崎型の原爆実験が行われたことで日本の歴史にも影響を与えた場所です。
到着すると、インディアンが住んでいそうなかわいらしいテラコッタ色の建物が。そこがビジターセンターになっているようです。僕たちは国立公園に入り放題の年間パスを持っているので、そのままゲートへ。ガイドも兼ねている地図をもらったら、デューンズドライブという道路を、期待を膨らませつつ白い砂漠の先へと車を走らせます。
デューンズドライブの前半では背の低い草が白い砂の間にたくさん生えていて、あまり砂漠らしさがありませんが、砂漠の中心へ車を進めるうちにだんだん草が少なくなり、気がつくと白い砂丘に囲まれてしまいました。
強烈な西日をサングラスで遮りながら砂丘を登ると地平の先まで真っ白。その先には来るまで越えてきたニューメキシコの山々が遠くに霞んでいます。さらさらと足を飲み込む砂が、サンダルと足の間に入り込むけれど、歩きにくさなど気にならなくなるほど幻想的で広大な風景が360度を取り囲む。後ろを振り向けば、まるで雪の上のように足跡が残されてゆく。
真っ青な空と真っ白な砂丘で散々遊んだ後は、太陽が沈むまで夕焼けのピンク色に染まる砂丘を眺め、最後は太陽が山に隠れて日が届かなくなり、突如として白い砂丘が戻ってくるのを確認して、ホワイトサンズを後にしました。