今回の旅行では訪れないつもりだったトルコ。行きたくても、物価が高いとか、上手く乗り継げる飛行機がないとか、レンタカーで行くには遠過ぎる(しかも保険の利かない地域も通らなければならない)、なんて理由ですっかり諦めていたのに、なぜかガイドブックだけは手元に。スペイン旅行中に、やっぱり無理してでも今回行っておこうと決意しました。
イスタンブールに入るため、いろいろな経路を検討して、一番安く往復出来る方法がフランクフルト発着のCondor航空でした。パリから列車での移動も含めると、14時間半の移動時間です。
これが、想像以上にキツかったのです。
パリを出発したのは、朝10時頃。バックパックを背負い、パソコンを片手に、空いたほうの手にはレンタカーの旅で気がつくと増えてしまう荷物を抱えています。二人とも夜逃げでもしてきたかのような恰好。
朝の通勤ラッシュが終っていないメトロを乗り継ぎ、パリ東駅へ。電車を待ちながら、コーヒーを飲んだり、列車の中で食べるサンドイッチを買ったりして列車の出発を待ちます。
車両に乗り込むと、ドイツからの修学旅行の高校生と同じ車両になってしまい、喧しいことこの上ない。車両の中央を境に進行方向と反対方向に向い合った席が並ぶ座席構成なので、向かい側に集った高校生の騒ぎ声が漏れなく全部耳に届きます。引率の先生が何人かいるのに、誰も注意しないなんて、珍しくモラルの低いドイツ人です。
食事をしようと思ったら、サンドイッチがひとつ足りない。お金を払っている間に、トースターに挟まれていたパニーニを店員さんが袋に入れ忘れたらしい。なんだか先行き不安になって来ました。
疲れているのにうるさくて一睡も出来ない。あっという間の3時間でフランクフルト中央駅に到着。ここから空港までは、地下鉄に乗り換えて15分の距離です。相変わらず理解に苦しむほど、使い勝手の悪い切符の自動販売機。
空港に到着してからが、最大の試練です。なぜなら空港に到着したのは午後5時半。イスタンブールへのフライトは午後11時40分です。さて6時間もの間、空港で何をしたら良いものやら。
とりあえず今日乗るCondor航空のチェックインカウンターに行き、手続きを済ませます。重たいバックパックが無くなった分だけ気持ちが楽になりました。
フランクフルト空港はいくつもの建物を繋いだ、とても面積の広いところ。手当たり次第に面白そうなものを見つけるつもりで歩き出しましたが、何も無い。あちこち歩いてみた結果、面白いものも、居心地の良い休憩所も無いと判断してレストランに入りました。とりあえずのビールを頼んで、しばらくブログの書き込みなどに集中しますが、パソコンのバッテリーの減りは速いし、ビールだけで何時間も粘れる分けがありません。早めの夕食を食べることにして、ソーセージの盛り合わせなどを突きながら、時間潰し。それも無くなると、店を追い出されてしまいました。まだ7時。
仕方ないので、あっちのベンチで座ってみたり、こっちのベンチで寝ころんでみたりを繰り返して、無駄に時間を消費。何も出来ずに待っていることがいかに辛い事か、身にしみて分かりました。
待ちに待った11時。大喜びで手荷物検査、出国審査を受けて搭乗口へ。予定通りに飛び立った飛行機の窓から、フランクフルトの夜景を眺めつつ、イスタンブールまでぐっすり眠りました。